ぱりぱりぴんぽろぺろぺろぷん

買ったもの見たもの読んだものはこちら

2月26日

買い物といえばやはり能管なわけだが、最近また一管ご縁があった。

以前古美術商のサイトで見かけて銘はよく覚えていたのだがまさかお目にかかれるとは思ってなかった。

日本三名管の一管!1500年作!森田流家元より譲り受ける!1951年某記と箱裏に書かれていて小気味良い。

しかし箱表には森田とは名のつくものの家元ではない笛方の名前が記載されているし、1951年以前に最後の森田流家元は亡くなっているわけで箱書の信憑性はきわめて怪しい。

まあ、作りは端正でそこまで吹き込まれていないものの竹もそれなりの年数を経たもののように見える。実際吹いてみると実に吹きやすく、高音も耳に優しい丸みを帯びた音であり、他に持っている古管と同じ印象をもつ。舞台でも使える笛だと思う。

幸い箱に書かれていた笛方の名前は以前の師匠筋でもあり、そこを辿ればルーツがわかるかもしれない。最近は音の良し悪しにかかわらず銘のあるものだけを求めるようにしているが、銘の有無による美術品的価値はどうでもよく、このようにルーツを辿れるかどうかというのが大きい。